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執筆者の写真Y. Nakamura

第4話:この曲なんの曲~♪、7についての不思議な曲~♪

更新日:2018年8月3日



さて、やっと曲を書き始めるわけだが、お題は「ドラマーの創造性(クリエイティビティー)を引きだす曲」ということ。

つまり、ドラマーの創造性、しかもジャズの大会なのでジャズドラマーの創造性を引きだす曲が求められている。

むむ!全く見当がつかないし、アイディアも思い浮かばない。

メロディーも降ってこない……。(けれど、そもそも自分は曲とか詞が降りてくるというタイプの人間ではなかった!)

困ったなあ……。

それまでジャズのオリジナル曲というのは一曲ぐらいしか作ったことがなかった。

アレンジとかポップスの歌の曲とかはけっこうやったことはあったんだけど。

ドラマーが創造的になれるって、どんな曲だろう?

色々と考えた挙げ句、「ではドラマーを困らせる曲を書こう」ということで方針が決定。

ドラマーが嫌がるコトといえば変拍子!

変拍子とは4拍子(イチ、ニ、サン、シ、イチニ、サン、シ)とか3拍子(イチ、ニ、サン、イチ、ニ、サン)の様な耳慣れたリズムではなく例えば5拍子(イチ、ニ、サン、シー、ゴ、イチ、ニ、サン、シー、ゴ)みたいに拍子がイレギュラーなもののことです。

ジャズでは 「Take Five」 という曲が有名ですね。

変拍子というコトは決まったので、あとはその数をどうするかということになってきましたよ。

パッと思いうかんだのが「7」。

パチスロで嬉しい数字ですね。

拍のとり方としては、「イチ、ニ、サン、シー、ゴー、ロク、ナナ」といってもいいし、「イチ、ニ、サン、イチ、ニ、サン、シー」ととってもいいんです。

とりあえず、すべり出しとしては、ドラマーが困りそうなきっかけはできた。

次にやらなくてはいけないのが、メロディーを作る作業と和音(コード)を決める作業。

曲作りの根幹な部分。

せっかく「7」というテーマを決めたので7という数字にとことんこだわってつくってやろうという道筋をつけた。

和音(コード)のつけ方に関しては、かなり専門的でこみいった話になるので、ここではメロディーの話を。

メロディーを作る際には、必ず「7」番目の音を使おうと決めた。

つまり、Cというコード(ドとミとソで構成されています)があるとすると、それの7番目の音のシをメロディーとして使うということ。

ちょっと専門的になってきていますが、安心してください!

わかりやすく説明しますから!

一緒に数えましょう。

ド →1

レ →2

ミ →3

ファ→4

ソ →5

ラ →6

シ →7

ド →8

シはCコード(ド、ミ、ソ)でいうと7番目の音にあたるのです。

その7番目の音を生かしたメロディーを作る、というコンセプトをベースに全てのメロディーの音階が必ずその和音に対して7番目の音を通るように作った。(共演してるミュージシャンの皆さん、知らなかったとは言わせませんよ!)

そしてメロディーに対する和音ができて、何となく曲の形ができはじめた。

BPM(1分間に何拍刻むかという音楽用語)=Beat Per Minutesを決めなくてはいけない。ドラマーの為の曲だから早くてノリノリな曲を読者の方は想像されるかもしれない。

しかし、ここはあえてのバラード。

有名な曲でいうとレイチャールズの「ジョージア」ぐらいのテンポです。

そこにこだわりの「7」を登場させてBPMは「7」「7」。

1分間に77拍打つという意味ですね。

なので1秒1拍より微妙に早いテンポ。

「7」へのこだわり極めつきをもう一つ。

僕、歌も歌うので、曲の途中で歌もいれこんだ。

やっぱりこれも「7」度の音を使って。

歌詞はあるようでない感じ。

効果音っぽくうしろでなってればいいやという程度。

「Na~Na Na Na~」って感じでうすーく入れることにしました。

しかし譜面上では「七~、七七、七~」という漢字の表記にしました。

モンク委員会の審査員の先生方はおそらくアメリカ、ヨーロッパの方ばかり。「なんのこっちゃ?」という感想を持たれた先生もいらっしゃったかもしれないが、それについて特にコメントを聞いたことはありません。

曲の基本は完成しました!

あとはこれをバンドでやってみたり、もっとアレンジを加えてみたりという過程が待ってます。

そしてこの曲、仮タイトルは「ラッキーセブン(Lucky Seven)」となりました。

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